LittleBear Communication Disorder's

発達障害者の趣味と考察と日記を適当に

reゼロから始める異世界生活 4章 感想

早く続きが読みたいデス

4章の内容まとめ

・スバル・エミリアの成長

加入した仲間 ペトラ ガーフィール ロズワール ラム リューズ フランシスカ ベアトリア

4章はロズワール陣営(エミリア派)の結成について書かれている。謎だったロズワールの思惑を明らかにし、ロズワール陣営が団結するまでを描いている。

スバルの心理的成長

エミリアの心理的成長

ロズワールの妄執の断念(予言書の破棄)

ラムの契約の拘束からの解放

スバルとベアトリスが契約

が主。

墓所の『試練』によって、過去を克服し、未来に向かって頑張るよ!と宣言する章。スバル・エミリアの心理的な脆弱さは、ほぼ解決されている。5章以降は心理的葛藤の重きを軽減して、かつ、自陣営以外に広がりをもった関わり合いが描かれるのだろう。

ロズワールは『試練』を受けられたとしてもクリアできないだろうなー・・・。ラムを生かすためには、ロズワールの更生が必要なので、最終的にはロズワール成長物語になるんだろう。ここのしこりを残しておくのは、エキドナ関連の布石だろう。正直「ラムの愛に応えてやれよ」と思うけど、その気持ちに気付くには時間が掛かるとかいう感じかな・・。ロズワールがベアトリスにエキドナを蘇生させる相談を持ち掛けたが、ベア子に殴られたんだと思う。「破綻したのに、お前まだ言ってんのかよ!」と。ロズワールは往生際が悪い。

4章はラムの株がうなぎ登りでした。記憶の中で何となくレムの不在に何となく勘付くとか。ロズワールの魔女への妄執という狂気を更生させたいと実は思っていたりとか。「本質を突く目」というのがラムだと思うので、彼女の言うことは概ね正しい。万能の神童だったが、角が折れて株が暴落している。しかし、角が折れても脳味噌の出来はそのまま神童である。角があったらチートキャラというのがラムなのだと思う。角があったらガーフィール以上。まぁ、角が無いからこそのラムの良さだと思う。ラムにせよ、レムにせよ、相手の本質を見抜く目がある。レムは自己肯定感が低いけれど、ラムは自分に対してもそれが向いている。

ロズワールは魔道の才はあるが、精神的には弱い依存体質。その本質は師を敬愛する朴訥な青年だと思う。その精神性に不相応な魔法の才能があったために道を誤った。勉強ができる馬鹿という感じである。対するラムは角(才能)を失い能力を失ったことで自分の限界を弁える。スバルもエミリアもラムもレムも足りない自覚があるからこそ、自分の手の届く範囲を測れるのである。特にラムはその傾向が強い。自分が出来ない分は出来ないと認めて、出来る他人にやって貰うことを厭わない。

ロズワールのように何でも無理矢理自力で通して通ってしまえる力があると全て自分に扱い切れる問題という形になる。だから、ロズワールにとって他者は目的達成のための駒(手段)に過ぎない。まぁ、エキドナ復活すら愛のためというロズワールの身勝手だが。

鋼の錬金術師』では人体錬成が禁忌とされ、主人公は代償として身体を持っていかれる。そして得たものは無い。兄弟は自分たちの行いの結果(身体の喪失)を取り戻すために時間を浪費しなければならなくなる。

多くの場合、代償は時間であり、時間が有限だからこそ、その代償には払う価値があるのである。払う価値の無い代償は代償足りえない。行為の代償を支払って良いかどうか、自分が支払えるかどうかというのが問題になっている気がする。

ロズワールは心や他人や時間を代償にする。そうして対価を支払っているのだから結果を得られるのは当然なのだ。けれど、スバルのように最善の結果を得るための代償が大きすぎると思うならば、そのことで頓挫せざるを得ない。『墓所』の試練は自分が支払った、支払うことになるであろう代償に向き合わされるものだ。

ペテルギウス・ロマネコンティがエミリアを守るために行った行為の代償は100年間の狂気とその犠牲者。恋しい人を殺し、愛しい人とその思い人をも殺しかける、という結果を生む。

自分の行為の結果何が起こるか、そのことを度外視して行動してしまうことを戒めているような気がする。

<強欲>エキドナの精神性も関係してくるが、彼女の望みというのは、茂木健一郎的な全てを知り得たい=知識というものだろう。残された時間で後何冊本が読めるだろうか・・・などと計算して、その予定通りに詰め込んで生きようとする。そのなれの果ては運命の書であり、智慧の書であり、思考停止である。それは生きる実感を目的のために喪失するということであり、心を鋼に変えるということである。

エキドナは結果に辿り着く過程にこそ価値(欲望の充足)を見出していたから、智慧の書という結果に至る決められた道筋があってもそれを使うことを自身に許さ無かった。そのことを考えるとロズワールもベアトリスもエキドナの心性を尊重するなら、本来、運命の書になんて頼るべきでは無いのである。

実際、ベアトリスの運命の書の正解は自分で選択することであり、エキドナ自身が、それがどのようなものであっても選択の結果を尊重すると語る。

自分一人じゃ無理だけど、仲間の力を合わせて苦境を突破する、というのはひぐらしだなーと。

4章では『死に戻り』を縛って状況を突破しようとしたので、その結果、後戻りできない契約を結んでから、あまりにも上手く行き過ぎてしまった感が出てしまったかな・・・。スバル以外の行動が上手く行き過ぎというか・・・(苦笑)

・エルザに関してはペテルギウスと同じだなーと。あぁいうやつは、結局、スバルがとどめさすことになるのかと・・・w

・大兎でエミリアが使った氷の魔法の描写が分かり難かったかな。本を閉じるように兎を閉じ込めると枠から落ちてきそうだし・・・。てっきり氷で部屋を作って兎を閉じ込めて扉渡しで異空間に送るとか・円錐に閉じ込めて時空魔法で抉るのかと。

・あと、村人が肉の柱になってたことがあったけど、あれ伏線回収されてなかった気がする・・・。とりあえず、村に戻さないことで解決したのかな。何だったんだろ、と思いつつ。

・私的には罠に嵌めて倒すってのが良いので、キマイラみたいな戦闘が好きかな。でも毎回あれやってると誰か死ぬよねっていう・・・(´・ω・`)5章からはロズワールの監視が付くので、一人死んだら強制やり直しルールになるとかいう鬼畜仕様。ロズワール株は最終局面くらいまで上がらない仕様ですね・・。

・ロズワールの目的は「失った愛しき人に生きて再び会う」こと。これって、スバルと同じだから、スバルは何も言えないんだろうな・・・。いや、仕方ないじゃん。その悲しみを乗り越えろよ。っていう常識を超越する二人。どっちも異常者という・・・。エルザにせよ、エキドナにせよ・・・性質的に命の価値が刹那的であることを認められない人たちなんだなと。

ひぐらしがバックグラウンドなので、大団円のために重要キャラは殺さないと思う。それが良いところであり、悪いところでもある。ロズワールは大切な一人以外は守れない。スバルは大切な人全員守る。という対立する主張。けれど、どちらも極端だ。その結果2~3人までは守れるかもしれないというような選択肢を奪ってしまう。いやスバルは何気にモブキャラは死んでも良いという主張だが。最適解という言葉が出てくるけれど、最適解であっても犠牲が生じることってあるんじゃないの?と。

『試練』では、ガーフィールは母親に愛されていたのが事実という風になったけれども、自分勝手な母親が自分を捨てて出ていった・・・というところから乗り越えて欲しかった。自分が悪くて、周りは悪く無いという構図。悪いのは魔女教の急進派みたいな絶対悪だけ・・・という。個人的には俗悪を描いて欲しいなーと。エルザみたいなスタートから更生するとか。

結局、今のままだと恵まれていた自分に気付かなかっただけの話になって、周囲の人間に恵まれなかった人がそれをどう乗り越えて生きればいいのか、という話は描けていない。差別によって心が歪んでしまっている人とか。苦痛を極端に描く割には、その辺りがバッサリなのかなと思う。だから、オットー辺りの話は好きだけど。

生まれながらの悪人が善性に目覚めるとかいう『リ・ミゼラブル』的な救いを書いて欲しいというか。善→悪→善ではなく、悪→善の流れを。まぁ、ペテルギウスはそれ系な気もするけど。

・『怠惰』ペテルギウスが何気にキーパーソンで驚いた。適合性のない魔女因子を身体に取り込んだことで他の大罪司教に比べても狂気に狂ったんだなと。そう思うと3章はかなり重要だなーと。大罪司教の悪辣さを描いたと思わせつつ、魔女教穏健派のエミリアを守ったが故の悲劇的結末を描いていたという。

ペテルギウスはエミリアを守ろうとして敗退。2戦目も魔女に騙されて恋人を自ら殺し心神喪失(KO)。その後長きに渡り世界中で犠牲者を出しまくる/エミリア・スバルを殺す、という救いのなさ。ほんと誰か同情してやれと・・・(涙)ペテルギウスにしろ、フォルトゥナにしろ直情傾向があるのがダメだったんだろうな・・・。

まぁ、でも、封印を解くとどうなるのか分からない(多分、嫉妬の魔女化するんだろうけど)が、エミリアが約束を守る決断が出来たのは、件の過程を経た結果だと思う。ペテルギウスとフォルトゥナとアーチの壮絶な死がエミリアに約束を守らせ、かつ覚醒状態を引き起こし、魔女を撤退せしめた、という意味で、最適解だった気はする。

エミリアが全て凍らせないと黒蛇の被害で仲間たちも全滅してただろうし・・・。エミリアの過去って、なんだかんだ言いつつも、全くエミリアの責任じゃなく、かつ、最善の行動を選んでた気がする・・・。

というか、あのスプラッタは、7歳の子どもに背負わせるにはきつ過ぎだろ('Д')そりゃ、過去を凍結して別の記憶に上書きするわ・・・!じゃなきゃメンヘラ一直線だわ!

封印は嫉妬の魔女の封印で、それを解くとエミリアが魔女化。魔女教の思惑が達成される。という話なのかなーと予想。まぁ、物語的には、それが解かれちゃって、何とかスバルが頑張って、愛と金と友情の力で撃破みたいな話なんだろうけど・・・。

スバルの能力見てると、未来と過去とがごっちゃになってるよなーとか思ってしまう。魔女化したエミリアのエミリア的人格の力がスバルに『死に戻り』の加護を与えて異世界召喚したんじゃないかな。何か最初は助けようとしたけど死んじゃう的な展開で、その未来のエミリアが、違う過去のスバルに加護を与えて異世界召喚的な・・・。

そして、どっちが前でどっちが後ろだかわからない・・・という。

まぁ、ただ400年前と100年前がどう繋がるのか分からないんだけど・・・。