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発達障害者の趣味と考察と日記を適当に

ゲームらしいゲーム うたわれるもの 二人の白皇感想(ネタバレ)

うたわれるもの 二人の白皇 をクリア。非常に楽しめた。

ADVにシミュレーションバトルが入っている作品なのだが、シミュレーション部分の作り込みが凝っていて、楽しめる。個人的にはスパロボより面白いし「攻撃の際タイミング良くボタンを押すと会心」のようなシステムも楽しめた。尚、入力のやり直し、というシステムもあり親切。

 

「FF8」のスコールの戦闘でガンブレードを振る瞬間にR1を押すとクリティカルになる、みたいなやつである。シミュレーションRPGに非常に相性は良いと思った。

 

戦場のヴァルキュリア」なんかも、シミュレーションRPGにアクション要素を加味しているが、やはり相性は良いように思う。

 

まぁ、ムネチカの試練や夢想幻舞等は、難易度が高く、例えばクリティカルアクションを全て成功させる必要があるなど、厳しい。その辺りをもう少し緩くして貰えると自分のようなアクションが苦手な人間でも楽しめるように思えた。

 

自分が好きだったキャラクターを上げてみる。

1.オシュトル(ハクトル)

2.アンジュ

3.ムネチカ

4.ウルゥル・サラァナ

5.ネコネ

6.ルルティエ

7.マロロ

8.クギュ

9.オウギ

10.ヤクトワルト

 

まぁ、そんな感じ。逆に「クオン」はあまり好きになれなかった。シナリオにケチを付けるとしたら、ハクトルさんが、ハクバレしそうなことをし過ぎたこと。特にクオンはハクだと悟らせるようなことをし過ぎ。

 

私としてはオシュトルを演じるハクの葛藤やネコネが2人の兄の生き様に罪悪感を感じる部分などをもう少し細かく描いて欲しかった。ネコネが眠れなかったり病んでたりした部分は2回だけ描かれたきり、特に回復に至るまでのイベントがあまり緻密に描かれなかったし、ハクが死んでいく部分もはやり描写不足かな、と思った。

 

ADVパートはハクの外面と内面が描かれる部分が大半を締めていて、声優さんは大変だな、とつくづく感じた。実際、クリア後の声優のコメントではゲームの仕事は大変だと語られていた。近年はフルボイス化がほぼ必須で台詞量が膨大になるからだ、と思う。

 

それでオシュトル(ハク)なのだが、こう内面を描いた際にハク的な部分が出てきて面白かった。特に秘奥義関連のイベントは必見であろう。とはいえ、後半は仮面(アクルカ)の力により、多分秘奥義も普通に使えただろうし、本物のオシュトルも越えていた気がする。

 

ハクトルさんを支えてくれたネコネやウルゥル・サラァナは好感度が高い。特にウルゥル・サラァナは「主様」に仕えていたので、誰よりもハクという存在を理解していたし、だからハクは自分の名が違っても「自分は自分」ということを忘れずにいられたと思う。

 

ネコネはハクが自分を殺してオシュトルになってしまうことに心痛を覚え、また実兄であるオシュトルが居なくなってしまうような気がして更に追い詰められていたような気がする。ネコネを戦犯と呼ぶ人も居たが、何というか、男を庇って、逆に男を殺してしまうのは、様式美である。ガンツの泉なんかも彼女を庇って死んでるし、そういう死に方は死に方の一つの様式である。

 

ハクにとってはネコネは義妹であり、ネコネにとってもハクは義兄であるということで、実である必要は無い、というのは「うたわれるもの」のテーマの一つだと思う。

 

それはウォシスにとってもそうであったし、クオンにとってもそうであった。まぁ、あとは感情が作られたものであっても、それが己を支えている、とか、割と考えさせられるシーンが多い。

 

好きなキャラランキングでハク(オシュトル)が1位なのは、やはり格好良いからである。特にラストステージのハクは非常に格好良かった。そしてやはりネコネは庇われる、という。アークエンジェルのような妹である。

 

ウルゥルとサラァナは全ては主様のため、というブレない部分が良い。ちなみに魂の色関連のイベントは面白かった。土色なの…という。

 

アンジュは非常に快活で、帝として堂々としているところが良かった。クーヤと比べる人がいたが、重責を負っても潰れない強さがアンジュにはあり、まぁ、それは帝の器として作られたからかもしれないけれども、芯の強さを終始貫いたアンジュは好きになれた。泣きながらも進む強さが魅力的である。

 

「聖上だが、先陣を切る」という勝手なイメージを付けたかったので、戦闘では出来る限り参加させたが、足が遅く、敵まで辿り着けないということが多い。キャラ的にはカルラを継いだ感じで超火力であり、後半の防御力やHPの高い敵に対しては非常に有効であり、

イメージ的にも、何というか「皆の上に立つ帝」という感じがした。

 

逆にクオンは好きになれなかったが、それはアンジュと比べた時に、皇女としての責務を果たしてないにも関わらず、アンジュやオシュトルを痛めつけた、辺りが原因だと思う。

 

前作、偽りの仮面はアニメのみ見たが、皇女としてのクオンは出る幕は無かったし、クオンが責任を語るような部分が少なかったから、そんなに悪感情を抱かなかったのでは無いだろうか。

 

今作、二人の白皇では、皇女クオンが出てくるので、鼻につくというか、声を変えたりとか、重圧的というか、そういう部分が嫌いになった原因かなー、みたいな。

 

あとオシュトルに対して当たりが厳しい、という。ハクの死に関してオシュトルが生きていたなら、彼の死を悼んだだろうに、クオンはオシュトルに対して鉄槌を下した訳で…しかもネコネの前である。

 

このシーンはやらない方が良かった。ネコネはクオンを恨んでも良いと思う。みんなオシュトルの死を軽く扱いすぎである。オシュトルの死ということに対して周りのキャラクターが淡白であることが、個人的には薄情に思え、ネコネなんかは不満に思っても良かったし、オシュトルの死が忘れられていくことにハクとネコネが暗に負い目とか心痛を感じていても良かった。

 

前述したイベントやトゥスクル関連で「クオンは自分勝手」というイメージがやはり付いてしまったかなー、と思うし、そういうことで(自分の中では)ヒロイン闘争からドロップアウトしたのでキスシーンは要らなかった。(高い能力で主人公一行を支えたのは確かなのだが…)。

 

偽りの仮面までならば、クオンを恩人とハクが思っても良かったのだが、二人の白皇では「国へ帰れ」という感じであった。結局のところ、クオンはハクのストーカーであるだけだ、というのがよくわかったので…。自分にはハクがいるからヤマトを助ける、ように見えた。

 

まあ、だからといって、最後にクオンを救いに来たハクの株が落ちるということもなく、それよりもハクという人間が大分懐の広い人間であるなぁ、と自分は感じた…というかね。ハクからすればクオンは恩人なんだなぁ、とハンカチを噛み締めながら自分は納得するしか無かったりもするが…。だがエルルゥと比べてあまりにも器が…。

 

最後の場面はやはりクオンがいたから、ハクが復活できた部分もあるだろうし、逆説的ではあるが。とはいえクオンはやはりハクのことしか頭にない…。対してハクはクオンを含め全員のために、という感じに見える。

 

まぁ、ハクオロさんの仮面の影響とかで恐らくは、クオンの望みに反しない状態でハクが助けに参じることが出来たのだろう。

 

そのシーンで背中を見せた辺りがやはりハクさんの見せ場であった。そして、能力が酷い…(褒め言葉)というね。あの辺はアニメでは描けそうに無い名場面だと思う。

 

ラストのハクオロさんの力を全部持っていったハクさんの「休暇貰うわ。お前は仕事しろ」という感じの台詞も実にハクさんらしくてよかった。ハクオロさんもイケメンだったし、まぁ、なぜコンタクトが取れるようになっていたのか、とかわからない部分もあったが…。

 

なんというか、ハクはハクオロが人体実験されることの切っ掛けになってしまっていたのかな?まぁ、そういう意味ではハクオロの役を奪うというのは贖罪なのかもしれない。とはいえ、ハクはハクオロと違い、割と自由度がある感じがしたが…。

 

ハクオロさんについては声優のコメントも、ハクオロさんとして喋っておられたので必見である。(他の声優さんは地で感想とかであり、キャラとしてコメントされたのはハクオロさんだけであった)

 

最終的にハクは何になったのか分からないが…。まぁ、いいや。

 

以前、本好きにてパートナーを当てたが、今回はネコネ推しだったのだが、まぁ、あれである。兄さまであるハクと結ばれるルートはネコネには無かった…添い寝してくれただけ…か。時点はウルゥル・サラァナということで。これは有りである。ただ運命的な何かによって宿命付けられたアレであるので、結局のところ二人はメイドのようなものである。

 

二人は少なくとも片方は子を宿すことを求めているので、ハクとそうなる可能性は少なからずあると考えるべきである。ただ最終的にハクはマシロ様になったと思われるので、個人的にはクオンが復活させた際に精霊的な何かになっており、そのハクの複製的な存在に生殖能力があるかと問われれば疑問であり、血を残すことは出来なさそうである。

 

そもそも再誕したハクが以前のハクと同一存在であるかどうかさえ、定かではない。

 

その他コメント

ネコネ:理想的な妹キャラ。ヤンデレていたがいつの間にか完治。今は眠れているのだろうか。兄さま呼びであり、ルートに入るには禁忌を侵さねばなるまい。

 

ウルゥル・サラァナ:運命。尽くしてくれるだろう。彼女たちは有能な主に仕える運命にある…。可愛いし、エロいが、下半身はあまりカメラに映らない。R18であれば…実に惜しい。エロ可愛い全肯定してくれる従者、というなかなかお目にかかれない属性を持っている、実に希少価値がある存在。全肯定なのは予め定められているからで、決して駄目人間を肯定してくれるものでは無いだろう。あくまでも彼女らが使える主は常に有能である。

 

ルルティエ:家事能力の高い嫁。だが16人の兄や恐ろしい戦乙女である姉が付いてくる。知能が高く太い鳥も付いてくる。そして、ルルティエは腐女子である…。とはいえ、二人の白皇では、腐女子の面は見せず、尽くしてくれた。有能であり声も可愛い。

 

クギュ(カミュ):クギュであった。素晴らしいクギュ。喋るだけで麻薬のような中毒性を発揮する。アルルゥはもう幼女分が足りない…。年月が奪い去ってしまったのだ、ロリを…。だがクギュはクギュであった…流石である。

 

マロロ:真の友であるが前作をやっていないと一見敵っぽい。

 

…シミュレーションパートに対するコメント。

有能な攻撃について。

オシュトル:攻撃力低下(一撃目で止める)

ルルティエ:防御力低下

キウル:素早さ低下

ネコネ・双子:呪い(回復・気力回復無効)

クオン:攻撃力UP

ムネチカ:強化解除・挑発

 

その辺を押さえておけば、戦いやすいかな。

特に攻撃力低下は何かと役に立つ。

 

 …

最後のみんなに声を掛けていく場面は正直要らなかったと思う。3年B組金八先生を思い出す。あるいは前作、うたわれるもの