LittleBear Communication Disorder's

発達障害者の趣味と考察と日記を適当に

万引き家族 感想

希林さんがやはり、こう最後に残していった…というか。

まぁ、それにしては遺棄されてしまうんだが…。

 

どうしようもない人たちが一つの所に偶然に集まってしまった…という感じで。それでも、そこにはある種の絆があり…。

 

とは言え、全ての関係が私は観た上で、明らかでは無かった…。結局のところ、一人ひとりが他人で、家族をやっていた、という話なのだろう。

 

まぁ、祖母を家の中に埋める、という辺りで、私としてはひいちゃいましたが…。じゅりちゃんに至っては、まるで救いようがない…。

 

ラストはじゅりちゃんの視線で終わりますが、彼女は今後どうなっていくのだろう、とか、そもそも保護されないのか?という風に思いました。

 

祥太君がまともな少年で次第に万引きに罪悪感を抱き初め…じゅりちゃんにそういう行為をさせることが出来なくなっていき…というその辺の「まともな感性」によって、家族が真っ当に裁かれる…というのは良いと思います。

 

万引きとか悪い行為は最終的に破局を迎える、というのは描かれるべきだったし、それが例え善意からくるものだったとしても、社会で生きている限り、プライベートに封じ続けることは出来ないものを抱えていたんだと思う…。

 

そうした歪んだ日常は、簡単なキッカケさえあれば、本当に続いていた日常が唐突に終わってしまうんだ、という部分が教訓かな、と思います。

 

当たり前の日常が当たり前に続いていく、ということは実は当たり前じゃなくて、私たちはそのあたり前を続けていくために、いつか終わる日まで真っ当な日常が続いていく真っ当な道を模索し、選択し、歩んでいかなければいけないんだ、と思う。

 

そして、やはり本作においてそれが出来なかった、家族が崩壊してしまったのは、それが不純な道であったからだと私は思う。

 

一方、昨今の事件を見る限り、自分がどれだけ上手く歩いていこうとしても外部からの影響を受けて、その日常が破壊されてしまうこともあるんだ、ということを身に沁みて感じます。

 

外界と無関係では居られない。そういう不確実な要素が積み上がってきてしまったんだな、というのも万引き家族を観て感じたことです。